ノー・リミット 令和6年6月月例会のご報告(議事録)

令和6年6月30日に行いました「ノー・リミット」令和6年6月月例会(第15回)の内容を議事録にしました。


プログラム


プログラム詳細

参加者あいさつ

今回はちょっとトラブルがあり、開始時刻が送れたため、自己紹介は簡単にさせていただきました。
今回のテーマの発起人である岡田さんが初参加でした。
お菓子を食べながら話を本題に進めます。

はじめに

先におことわりしておきますと、今回のアプリ、内容的にかなり難しいです。
私自身、そして参加メンバーの方たちといろいろと推測してはみましたが、結局、本当にそのようなシステムなのかが全く分からないのです。
つまり、「たぶん、このアプリってこういうことだよね?」
という推測の域を出ないと言うか…確信が持てませんでした。
なので今回は、あくまで出村がこのアプリをこのように認識していて、それをエラそうにしゃべっている
ぐらいの間隔でお読みいただければと思っております。そして、ちゃんとそのアプリについての情報はリンクを載せておきますので、ご自身でまずは読んでみていただければと思います。
いや、これぐらい保険をかけておかないとね…。
そういうわけでそんな感じでよろしくお願いします。

”白杖を持った笑顔の男性のイラストです”

物流業界でも広がり始めた位置情報システム「what3words」を試してみよう!

さて話を本題に戻しますね。
今回は表題のとおり、位置情報システムを用いたアプリです。簡単に言えばナビアプリ、道案内アプリですが、細かく言えば。
道案内アプリ・ナビアプリであるグーグルマップやアップルマップで指定する現在地や目的地を指定する位置情報を3メートル四方の四角形で区分けして細かく指定できる、そしてその位置情報を本来は数字だけどそれじゃ桁数が分からないから簡単に3つの単語でその位置情報を指定することができるアプリ
ということになります。一言で言うと何のことか分からないと思いますが、とりあえず以降の説明を聞いてください。
これまでナビアプリ、道案内アプリについてはいくつか取り上げてきました。
アイナビやグーグルマップなどさまざまな道案内アプリがあります。
そしてこれらのアプリにはある共通点があります。答えを言ってしまえば「そりゃそうだろう」と言われそうですが、それは何かというと
スタート地点とゴール地点を入力する必要がある
ということです。そりゃあそうだろうねと私でも言います。
スタート地点は大体、自分がいる現在地で使うことが多いと思います。その場合はわざわざ自分で入力する必要もなく最初から「現在地」となっています。
もちろん事前に調べるとかの話ならスタート地点も入力する必要はあるかもしれませんが。
そしてゴール地点について。皆さんに質問ですが、この場合、どのように入力しますか?
おそらくはその目的の「建物の名前」や「お店の名前」などを入力するのではないでしょうか?
ではここで問題です。例えばですが、キャナルシティのような大きな建物の場合、すなわち入り口がたくさんありそうな場合、「キャナルシティ」と目的地を入力したら、そのキャナルシティのどこにたどりつくのでしょうか?
例えば入り口が5つあって、その中のAという入り口で誰かと待ち合わせをするとして、目的地に「キャナルシティ」と入力してA入り口に本当にたどりつけるものでしょうか?
答えはNOです。いや、100パーセント無理というわけではないのです。正直、どの入り口に案内されるか分からないのです。
なんならその5つの入り口にすら案内してもらえない可能性も十分にあるわけです。
つまり対象の建物の範囲が広すぎるのでその中の目的地、ゴール地点がどこかを指定できないわけです。
ただこれは目が見える人はマップそのものを見て指でここらへんと指定できるので問題はさほどありません。まあそれでも先ほどの「A入り口」と明確に指定はできないわけですが。
そして問題は視覚障害者です。マップを見ることができないのでその指定すらもできません。なので、その「大まかな範囲でしか指定できない建物名」を入力するしかないのです。
その結果、キャナルシティには到着できたんだろうけど、それでここはどこらへんなの?という状態になってしまうのです。

視覚障害者でもピンポイントで指定ができる?

ではそのA入り口を私たちが指定することはできないのでしょうか?つまりもっとピンポイントな場所を指定することはできないのか? さらに言えば番地を指定することはできないのかということです。
その「細かい指定」ができるアプリ、それが今回紹介する「What 3 Words」なのです。
ここからはそのアプリのことを「3Words」と表記します。
これは全世界を3メートルの四角形で区切り、その四角形の1つ1つに名前をつけてみたというシステムです。その名前がアプリがランダムでつけた3つの単語からできていることから「3 Words」と呼ばれているわけです。
エクセルをやったことがある人にはイメージがしやすいかもしれません。つまりa1とかa2とかc4とかセル番地と呼ばれるものがエクセルでは用いられますが、このセル1つ1つに3つの単語が振り分けられているということです。
例えばc4はたぬき、りんご、みかん
c5はやきいも、へっぽこ、ちんとんしゃん
といった具合です。これはあらかじめ、システムがすでにその名前と位置を決めているので、c4の場所は誰がいつ調べても「たぬき、りんご、みかん」という名前で表されるのです。
では結局、これが一体何の役に立つというのでしょうか?
それはずばり、目的地の情報を誰かから共有してもらう時にとても役立つシステムなのです。

”白杖を持った笑顔の男性のイラストです”

待ち合わせに仕える?

このアプリを私たち視覚障害者が使えるシーン、それは場所の共有です。
つまり先ほどの例で言えば、a入り口に最初から自分一人で行くことはできないけれど、もし誰かがa入り口にいたら?
つまりa入り口にいる人が現在いる場所をこのアプリで表示してその3つの単語を教えてくれたら、その3単語をこちらは目的地の欄に打ち込めば、a入り口を目的地として入力できるというわけです。
誰かと書きましたが、知らない人から共有されるわけがないので、結局は待ち合わせをする人から共有してもらう以外にないと思いますがね。
また、打ち込むと書いてはいますが、実際にはラインなどでそのページを共有してもらっているので、実際にやることとしては送られてきたリンクをタップするだけでOKなのです。
そしてそうやって一度でもその3単語を知ることができれば、その後はその3単語をa入り口として登録しておけば、その後はずっとa入り口に行くことができるようになるわけです。
ではそもそも、なぜこの3単語なのかというと、本来、先ほどのa入り口という場所を共有してもらうこと自体はこのアプリを使わなくてもできます。
例えばグーグルマップで普通に共有できるわけです。
しかし、そのa入り口の場所を共有する時、そのa入り口に限らずその場所を意味する情報、つまり位置情報は数十ケタの数字で表示されます。
つまり、その数十ケタの数字をa入り口だと認識する必要があるわけです。この数字がa入り口だと後から見返して分かるでしょうか?
また、そのa入り口だけならともかく、ほかにいくつもの場所を登録したら?その数十ケタの数字がいくつも並んでいる中から、この数字がa入り口だと認識できるでしょうか?
もちろん、この3単語でも、数十ケタの数字の場合でも、「これはa入り口です」とメモを追記することはできます。
そのような意味ではどちらも同じなのですが、それでもやはり私たち視覚障害者からすれば、そのメモをいきなり見れるわけではありません。
つまりそのメモだけを見ることはまず不可能です。項目を移動すれば最初に読み上げられるのはその数十ケタの数字、もしくはその3単語です。
こうなると、「a入り口って3584857485648248だったよな?」よりも「a入り口ってたぬきから始まるやつだったっけな」となるほうが覚えやすい、認識しやすいと思いませんか?
つまり、認識のしやすさが変わってくるというわけです。これが3単語に置き換えている意味だと私自身は認識しています。違ったらごめんなさい。

コマかな場所の指定ができる=番地がない所の指定も可能?

イメージはなんとなく伝わりましたでしょうか?そして私たち視覚障害者がこれをさらに使うとすれば、ずばり備忘録です。
しかも建物などではない場所、そこにまた行きたい、行く可能性があるとなれば、一度は自分で行く必要はありますが、その目的地でアプリを立ち上げてその場所を3単語で表示させて、「この場所はどこどこです」とメモを追記して登録しておけば、次からその場所にそのアプリで案内してもらえるようになるわけです。
じゃあこれ、どのような場所に仕えるかと言うと、私が中身の少ない頭で考えた結果、以下のようなものが有効ではないかと思いました。

どうですかね?こういうのが分かると結構便利だと思いませんか?もっと何か活用方法があるという方はまた教えてくださいね。

まあ結局はGPSなんですけど

さて、問題はですね。これ当然、GPSを用いています。
というよりですね。使っているのはグーグルマップ、アップルマップ、そしてオフラインモードという方位だけで案内するシステム、この3つで道案内をします。
つまり、精度としてはグーグルマップ、アップルマップと同じというわけです。同じと言うかそのものを使っているわけなので当然ですけど。
よって当然、GPSなので誤差が生じます。ただ、このGPSの精度はアプリの良し悪しではありません。ずばり使っているデバイス、スマホによるものです。
また、使う場所にも影響されます。実際に福岡なら天神のど真ん中ははっきり言ってGPSの誤差がかなりえぐいです。平気で15メートルずれます。ひどい場合は25メートルなんてのもざらです。
しかしながら、先ほどから申しているように通常のグーグルマップより指定する範囲が3メートルの四角形なので、ずれもそのぶんやわらぐのではないかなと期待しているわけです。
例えば15メートルの誤差があるデバイスを使っていると仮定して、東西に10メートルある建物があってそのど真ん中に入り口があるとした場合、
通常のマップならその建物自体を目的地と定めるので、下手すれば建物の端から15メートルずれる、つまり入り口からは最大20メートルずれることになります。
しかし、この3Wordsではその入り口がある3メートルの四角形を最初から指定するわけなので、先ほどの建物の端と入り口の差分だけちょっと入り口に近づけることになるのだろうなと私は認識しています。また言いますけど、違ってたらごめんなさい。
これ、入り口が真ん中だから分かりにくいかと思いますが、これが例えば入り口が西の端にあったらどうでしょうか?
グーグルマップならもし目的地を建物の東端と認識した場合、入り口から東端まで10メートル、そこから15メートルの誤差で25メートルずれる可能性があるわけです。
しかし3Wordsなら入り口がある3メートルの四角形を指定しているわけなのでそのずれは最大3+15メートルで18メートルということになります。
なんだ、7メートルしか差がないじゃんと思った方、これ、建物が10メートルの場合ですからね?
それなら建物が500メートルと仮定してみてください。グーグルマップは515メートルずれる可能性、しかし3Wordsは3+15=18メートルです。その差はなんと497メートルになります。
こうなると、ちょっとすごいなと思いませんか?
いや、この理論が違っていたら本当に申し訳ないなと思いますけれども…。ここまで勘違いで文章を書いていいのかどうか。
なので、私自身はこういう認識でいますという前提で読んでくださいね。そしてご自身でリンク先の情報、アプリの情報を読んで考えて認識していただければと思います。
そのアプリについての情報のリンクを以下に記載します。
ここまで私が長々と書いてきたことがきれいにまとめられている情報がありましたのでどうぞ読んでみてください。いかん、私の役目がこれでほぼ終了したような気がします。
what3wordsアプリの使い方!料金は無料?意味不明?仕組みやGoogleマップとの違いについて

”白杖を持った笑顔の男性のイラストです”

実践、そして結果

正直、上に貼ったリンクを読んでいただければ、今月の内容はほぼ終了なのですが、ただ違うことと言えば
ボイスオーバーでの操作はどうなのか?
これだけです。要するに、ちゃんと目が見えなくても使えるのかということです。
結論から言えば使えます。ほぼ問題なく使えます。
ただ、上でも書いたように、マップを見て指定するということは当然できませんので、使える内容は一度自分が行った場所を記録しておく備忘録と誰かへの場所情報の共有の2点だけとなります。
備忘録の場合、自分で以前に登録した場所までナビしてもらうことになるわけですが、
この時に使うのをグーグルマップにするかアップルマップにするか、問題はこの選択だけです。
なので、ここでどちらを選んでも特に問題はありません。なぜなら、それはその「グーグルマップ」、「アップルマップ」の問題だからです。
つまり、自分がどちらのマップのナビ方法のほうを好きなのか、それだけなのです。
一般的にはグーグルマップのほうが詳しい位置情報を与えてくれるらしいのですが、私が使った感じ、アップルマップでもほぼ問題ないというか、大差ない気がしました。
ただですね?
問題があります。それは
結局GPSなので、天神では誤差がかなりあって正確にはナビしてもらえなかった
のです。今回、4月で使ったあいあいセンターの近くにあるコカコーラの自動販売機を目的地に設定して出発地をあいあいセンターとしてやってみたんですけど、
結局はグーグルマップ、アップルマップどちらでも自動販売機の前までナビしていただけることはなかったです。やっぱり10メートル手前ぐらいでナビ終了してしまいました。
つまり結論としては
こういったGPSを用いるアプリの実験は繁華街でやるな
ということです。それを証明するかのように
私の自宅近くで目的地を設定した時は本当に記録した場所とほぼ一致した場所でナビを終了していました。
なので「より細かい場所への案内」は可能だと言うことは判明したのです。
ただ、この月例会では証明できませんでしたが…。

自分の居場所を3ワードで表示する方法と共有方法の説明

というわけで、私たち視覚障害者がこのアプリを使う用途としては

この2つしかありません。もしほかの使い方が分かる方は今度私に教えてください、マジで。
そして、これらの2つに関して、どちらもまずは自分の現在地を3ワードで表示させないといけないので、そこあたりを説明します。

画面操作について説明します。
1. 3ワードアプリを開きます。
2. 項目の最初は「現在地」となっていて自分が今いる住所を読み上げます。
ちなみに今回は私が今自分の部屋でこれを書いているので「現在地 板付3丁目24 板付3丁目 福岡市」と読み上げています。
3. そこから右フリックしていくとマップ領域になっています。実際に画面の中央部分に地図が表示されています。
目が見える人はその地図上を指で直接触って目的地や3ワードで表示させたい地点を指定することができますが、私たちボイスおーばーユーザーにはそれができません。
つまり私たちにとってこのマップ領域は邪魔でしかないわけです。しかもマップの中にある建物やポイントは読み上げはするのでフリックする回数がとても多くなります。
そのため、右フリックでは目的の項目にたどりつくのが大変なので逆から攻めます。つまり終わりの項目から上がってくる形を取ります。
4. 画面の下端の部分を指で直接触ります。「このアドレスを保存する」と読みあげれば、それが最後の項目となります。
本来はこの項目でタップすれば現在表示されている3ワードアドレスを保存することができますが、せっかくなので、項目を左フリックで見ていきましょう。というか、この地点の3ワードアドレスが何かというのもまだ見てないですからね。
左フリックをしていくと

となっています。かっこの番号は私が勝手につけただけです。実際に読み上げるわけではありません。
ではあらためて説明をしていきます。

自分がいる現在地を保存する

まずは自分がいる現在地の3ワードを表示することから始まりますが、これは単純にアプリを開いてこの画面になった時点で(7)のように3つの単語が表示されています。
しかし、これを表示させたまま違う場所に移動したとします。すると(7)の単語が勝手に変わるのかというとそうではありません。あくまでこの画面を開いた場所の単語が表示され続けているわけです。
では異動した場所の単語を表示させたい時はどうするのかというと、そこで使うのが(5)なのです。すでに選択状態となっていても構わずにタップします。
するとあらためて自分が今いる場所の単語を表示してくれるのです。いわば「更新機能」のようなものだと考えてください。
そのため、(4)の航空写真なんちゃらは私たちが使うことはありません。むしろ使うとややこしいので触らないほうがいいと思います。
ここまでが自分がいる場所の単語を表示させる方法です。

表示させた場所と単語を保存する

ではこの表示させたアドレスを保存する方法です。これは次回、違う場所から今いる場所に案内できるようにするためのものです。
やり方としては簡単です。(1)このアドレスを保存する」でタップします。
タップすると「お気に入りに保存されました、リストを表示する」と読み上げます。言葉通り、お気に入りというリストにこの場所の情報、そして3つの単語がセットで保存されたのです。
つまり、この例で言うと私の部屋で見た現在地の「板付3丁目24 板付3丁目 福岡市」と「おためし きこえ ぎょうじ」がセットで保存されたということです。
そして画面はどうなっているかというと、右フリックをしていくと

という項目が追加されています。では「リストを変更する」でタップしてみましょう。
すると画面が変わります。そして右フリックをしていくと
「マイリスト 見出し」という項目の次に
「お気に入り」という項目があります。つまり、これはアプリ側が最初からアドレスを保存するためのお気に入りリストというフォルダを用意してくれているわけです。保存したアドレスはひとまず、ここに保存されるようです。
そのため、もし今後自分が保存したアドレスを自分が分かりやすいようにフォルダ分けしたい時はその次の項目である
「新しいリストの作成」
をタップします。するとリスト作成画面が表示されます。テキストフィールドに入っていて「リスト名」と読み上げていますので、分かりやすい名前をつけましょう。
ここでは試しに「出村のぽんぽこりん」という名前にします。
出村のぽんぽこりん」と入力した後に右フリックすると「完了」という項目がありますので、そこをタップすると「出村のぽんぽこりん」という名前のリストが完成されます。
画面が変わり、先ほどの「マイリスト」の1つ右が「お気に入り」、そしてその右に「出村のぽんぽこりん」というリストができあがっています。
そして最後に左フリックをしていくとまた「完了」という項目が出ているので、ここをタップします。これを忘れがちなので、ここまで必ず行いましょう。つまり言い換えれば完了は2回行う必要があるということです。
すると先ほどは「お気に入りに保存されました」だった文章が「出村のぽんぽこりんに保存されました」に変わっています。
つまり先ほどの私の説明では新しいリストを事前に作成するという意味合いでしたが、実際は保存するリスト先を変更という役割のようです。
では今後、新たな場所を保存したら、つまり先ほどは保存先が「お気に入り」の1つしかなかったからお気に入りに保存されましたが、
現時点で2つある場合、どちらに保存されるのか?勝手にアプリ側が決めるのか、それとも自分で選択できるようになっているのか?それを確認します。

保存先が複数ある場合の保存方法

ではあらためて新しい場所を表示させて保存したいと思います。
まず私が部屋から台所に異動して(5)GPSなんちゃらをタップしました。
すると3ワードアドレスは「まうえ ぎいん わしょく」となりました。これが私の家の台所の場所の3ワードということになります。
ちなみに、GPSには誤差があることから私が全く移動せずに(5)をタップし続けていると、違う3ワードが表示されることもありますし、
逆に、先ほどの台所で(5)をタップしても3ワードが変わらないということももちろんあります。
さて新しい「台所という場所」と「まうえ ぎいん わしょく」という情報を保存するために(12)「このアドレスを保存する」でタップします。
すると「出村はぽんぽこりんに保存されました」と読み上げました。ということで、先ほどのリストを変更する」では優先保存先を決定するという役割だということが分かりました。
そのようなわけで現時点で私の部屋と台所の2つのアドレスが「出村はぽんぽこりん」リストに保存されているということになります。

保存したアドレスを確認する

次は保存したアドレスを確認する方法を説明します。
まず今のようにアドレスを保存するという所でタップした直後は
「出村はぽんぽこりんに保存されました、リストを表示 リンク」と読み上げています。
つまりフリックはせずにそのままの場所でタップすれば保存されている「出村はぽんぽこりん」の中を見ることができます。
すると画面が変わります。そこから右にフリックしていくと、まず
「出村はぽんぽこりん 見出し」
「リストのオプションメニュー」
という2項目があります。つまり、これは「出村はぽんぽこりん」というリストの中にいることを表していて、そのリストに関するオプションの操作ができるという意味です。
リストのオプションメニューは先ほどの2つのアドレスが入っているこのリストそのものをどうするかという項目なのです。
そのため、リストのオプションメニューをタップすると、このリストそのものを共有したり名前の変更をしたり、リストそのものを削除するという項目が並んでいます。
さて、ここではそのまま右フリックを続けていくと
「3ワードアドレス おためし きこえ ぎょうじ 福岡県大野城市」
「アドレスのオプションメニュー」
「3ワードアドレス まうえ ぎいん わしょく 福岡県大野城市」
「アドレスのオプションメニュー」
という項目が並んでいます。
まず「アドレスのオプションメニュー」というのは先ほどのリストのオプションメニューと似たようなもので、こちらの場合はアドレス1つごとに行うオプションメニューです。
中身は先ほどのリストのと同じように共有や削除、メモの追加、そして保存するリストを変更するといった「リストを変更する」という項目があります。
つまりここで「リストを変更する」を選べば、例えば今「出村のぽんぽこりん」というリストから「お気に入り」というリストに保存先を変えることができるというわけです。
さて…しかしここで本当に問題なのはここからです。何かお気づきな点はありませんか?
さっさと答えを言ってしまうと、先ほど私は自分の部屋と台所の2つの場所でアドレスを表示させました。そして保存をしました。
しかし今、その2つのアドレスが表示されているわけですが、これ、どちらがどちらだったでしょうか?
そうなんです。よほどの変態でないとこんな3つの単語でどちらがどちらだったということは覚えられないのです。
しかも場所も大野城市じゃないし!要するにただ保存しただけでは後から見た時に認識できない、おまけに場所も変に表記されているのです。これじゃ分かりようがありません。
そこで必要になるのが「メモの追加」という項目です。
これ思い出してほしいのですが、(12)「このアドレスを保存する」でタップした時に右フリックをすると「メモの追加」という項目が出てきていましたが、そこでさっさと情報を追記するほうが話が早いです。
また、そこでメモの追加をしていなくて、後からメモを追加しようとするなら、このオプションメニューから行えるということなのです。
では実際に追加して見ます。まずは「おためし きこえ ぎょうじ」のほうに「自分の部屋」とメモを追加することにします。手順は
1. 「おためし きこえ ぎょうじ」から右フリックを1回行った「アドレスのオプションメニュー」でタップする
すると画面が変わります。オプションメニューの中身が表示されます。
2. 「メモの追加」でタップする
すると画面が変わりテキストフィールドに移動するので、そこで「自分の部屋」などと分かりやすい情報を入力します。
3. 右フリックを1回行うと「完了」という項目が出てきているのでタップする
すると画面がリスト内の画面に戻り、「おためし きこえ ぎょうじ 福岡県大野城市 自分の部屋」と読み上げます。
どうでしょうか? これなら後から見返した時にもこのアドレスがどこのものなのかということは一目瞭然です。

最初の画面からリストを表示する

さて今のはアドレスを保存した直後なのでリストを表示するという項目がありました。
しかしよく考えると先ほどの(1)から(12)では「リストを表示する」という項目はありませんね?
ではどこからリストを表示させられるのかというと、それが(9)オプションメニュー」なのです。
ではそこでタップしてみると画面が変わります。そして右にフリックしていくと
「保存済みの場所」
の次から先ほどの「お気に入り()」と「出村はぽんぽこりん(2)」と読み上げます。
カッコ内の数字はそのリストの中に保存しているアドレスがいくつあるかを表しています。
ここをタップすればリストの中身、先ほどと同じ画面を確認することができるのです。

保存したアドレスまでの案内を行う

では次に、保存した場所までの道案内を行う方法について説明します。
今回の例で言えば目的地を私の部屋、現在地をそこらへんのバス停とします。
まず目的地を保存したアドレスの中から選ぶことになります。現在、私の場合は「出村のぽんぽこりん」というリストの中にある「おためし きこえ ぎょうじ」という項目になります。そこをタップします。
すると画面が変わります。まずマップ領域が現れますが、私たちにはどうすることもできないので右フリックもしくは画面の左下あたりを触ると
「このアドレスまでの道順を表示する」
という項目がありますので、そこをタップします。
すると「道順を表示」という画面に変わり、その中で

という項目があります。つまりその道順の案内をどのマップアプリで行うかということを決める画面になります。
結局、このwhat 3 wordというアプリは目的地の位置情報を細かく分かりやすいようにするというアプリなので、その位置情報をどのマップで使うかということになるので、あとはアップルマップやグーグルマップを普通に使うのと変わらないということになります。
試しにここでグーグルマップを開いてみますと、目的地の欄にはたくさんの数字が並んでいます。
今までは建物や施設名で検索して使用していたので、ここにはその施設名や建物名が記載されていたわけですが、
今回はそんな建物や施設がない場所が目的地のため、このような数字での位置情報が記載されているわけです。
もちろん健常者ならマップで直接指で触って目的地を指定できるのでその目的地の欄に今回のようにたくさんの数字が並ぶこともあります。
ただこのwhat 3 wordアプリによってそのマス目が3メートル四方の小さな四角形が並んでいるため、その指定が細かくできるようになったということ、
そして備忘録という使用目的には限られるけど、その指定が視覚障害者でもやりやすくなったということではないかなと思います。
もちろん今までのグーグルマップでも同じような使い方ができるわけですが、誤差が小さくなることと場所の共有が分かりやすいという利点があるのではないかと思います。違ったらごめんなさい。
ちなみに「コンパス」モードは画面を開いても何がどうなっているのか、どうすればいいのかがさっぱり分からなかったのですみません。誰か解明してください。解明したら私に教えてください。

人に共有する、共有してもらった場所をひらく

さて最後にこの3ワードを人に共有する方法です。
これは主に人との待ち合わせで、現在自分がいる場所を人に共有してそこに来てもらうような時に使います。
なので現在自分がいる場所でこのアプリを開きますと、その場所の3ワードが表示されていますので、この3ワードを人に教えればいいわけですね。
まずその画面に「このアドレスを共有する」でタップします。
するとさっき表示されていた3ワードが見出しになっている画面に変わり、誰に共有するかを選択することができるようになっています。
送信相手を選んで「転送」でタップします。
今回はラインの「キープメモ」に転送してみました。その転送された「キープメモ」のトークルームを開いてみると
「目的地の正確な位置を示す3ワードアドレスは以下のとおりです。(省略)3個のスラッシュ おためし。きこえ。ぎょうじ。」と読み上げ
そして右フリックを1回行うと
「3個のスラッシュ おためし。きこえ。ぎょうじ。ボタン」
と読み上げる項目があります。ここでタップしてみます。
すると「閲覧中のページを最小化」と読み上げる画面に遷移しますが、ここでたまにクッキーを許可しろということを求められますが、その文章が英語の時があります。
そんな時は「アクセプト オールクッキーズ ボタン」と読み上げる場所でタップします。これが直訳すると「すべてのクッキーを受け入れる」ということになります。
そこでタップすると先ほどの「閲覧中のページを最小化」と読み上げるページに遷移するので右フリックを繰り返すと
「3個のスラッシュ  おためし。きこえ。ぎょうじ。」
という項目のあとに「道順を表示」という項目があるので、そこをタップします。
すると先ほどキープメモに転送した時の画面、つまり目的地にあのたくさんの数字が記載されている画面、グーグルマップの画面に遷移します。つまり自分が開いていたグーグルマップの画面、位置情報を人に共有することができたというわけです。
あとは共有された人がグーグルマップで道順を確認したりナビを開始したりしてその目的地を目指せばいいということになります。

”白杖を持った笑顔の男性のイラストです”

おわりに

今回、このアプリについて私が調べられたことは以上となります。
ちょっと情報付則かもしれませんが、基本的な操作はなんとなく分かっていただけたのかなと思っています。
なので、「このアプリはこうしたらもっと便利だよ」とか「それは間違っているよ」などというご指摘やアドバイスなどがございましたら教えていただけますとありがたいです。
それでは今月の議事録は以上と鳴ります。長い文章をいつもお読みくださりありがとうございます。それではまた。出村でした。


”白杖を持った笑顔の男性のイラストです”